目次
利根川の名称の由来
利根川の名称には諸説ありますが、はっきりとした定説は存在していません。
以下に、利根川の名称の語源として考えられている代表的な説を紹介します。
(1) アイヌ語「トンナイ」由来説
アイヌ語で「巨大な谷」を意味する「トンナイ」が語源になったという説です。
(2) 広大な川を意味するアイヌ語説
同じくアイヌ語で「沼や湖のように広くて大きい川」を意味する言葉に由来するという説です。
(3) 尖った峰の説
水源地付近にある「尖った峰」や「利き峰」が語源となり、そこから「トネ」と略されたという説もあります。
(4) 人名由来説
「等禰直（トネノアタイ）」や「椎根津彦（シイネ＝トネ ツヒコ）」といった人名に由来するという説です。
(5) 刀嶺岳・刀根岳由来説
水源地にある「大水上山」の別名である「刀嶺岳」「刀根岳」「大刀嶺岳」にちなんで名付けられたという説です。
文献における利根川の名称
利根川の名称が最初に登場する文献は『万葉集』です。この中では「刀禰（トネ）」と記されています。
「坂東太郎」としての利根川
利根川は「坂東太郎」とも呼ばれています。坂東とは関東地方のことを指し、関東で最も大きな川であることから、「日本の川の長男」、すなわち日本の川の代表としてその名がつけられました。
まとめ
利根川の名称にはアイヌ語や地形、人名など複数の説があり、いずれも興味深い由来となっています。はっきりとした定説はありませんが、古くから日本の歴史や文化の中で重要な川として位置づけられてきたことは確かです。
