ビジネス文書や報告書を作成する際、「おこなう」と「行う」のどちらを使えばよいのか迷った経験はありませんか?
前の職場では「おこなう」と書いていたのに、今の職場では「行う」に統一されている……という声もよく聞かれます。
この記事では、「おこなう」と「行う」の表記の違い、使い分け方、そしてビジネスにおける適切な使い方について解説します。
目次
「おこなう」と「行う」はどちらが正しい?ビジネス文書での使い分け方
結論:「行う」が一般的な表記
まず結論から言うと、現在の一般的なビジネス文書や公的文書では「行う」が広く使用されています。
新聞、広報文書、企業の報告書や案内文など、ほとんどの場面で「行う」が使われており、誤字として扱われることもありません。
「行う」は常用漢字であり、公的にも認められた表記です。読みやすく、見た目もすっきりしていることから、漢字表記の「行う」が推奨される傾向にあります。
「おこなう」と平仮名表記するケース
一方で、文章の読みやすさや漢字の連続を避ける目的から、「おこなう」とひらがな表記することもあります。
たとえば次のようなケースです。
- 「検査を行う」「訓練を行う」など、漢字が連続して読みづらくなる場合
- 文章全体のトーンが柔らかい、または児童向け・高齢者向けの資料で、漢字を減らしたい場合
- 社内の「表記ルール」で統一されている場合(例:「実施する」との混在を避けるため)
ただし、どちらか一方に統一されていないと文書全体の印象がバラバラになるため、組織内でスタイルガイドや表記ルールを設けることが大切です。
「行う」と「実施する」の使い分け
また、ビジネス文書では「行う」以外に「実施する」を使う場面も多くあります。
違いとしては以下の通りです。
- 行う:もっとも汎用的。小さな作業から大きな行事まで幅広く使える。
- 実施する:ややフォーマルで、制度・計画・検査などを行う時に多用される。
例)「アンケートを行う」「制度改革を実施する」など、文脈に応じて使い分けるのが望ましいでしょう。
まとめ
- 基本的には「行う」が推奨される表記
- 読みやすさや表記のバランスを考えて「おこなう」と書くこともある
- どちらを使うかは、社内ルール・文脈・読者層に応じて判断するのがベスト
表記の揺れが気になる場合は、職場の表記ルールを確認し、統一感をもって使用することが大切です。
ビジネス文書では、小さな表現の違いが読み手に与える印象を大きく左右することもありますので、慎重に使い分けましょう。