「置き去り草(おきざりぐさ)」という名前を聞いたことがありますか?
この不思議な響きを持つ名前は、実は植物にまつわる別名や俗称として語られることがあります。
今回は、この「置き去り草」がどのような植物を指すのか、また「オキザリス(Oxalis)」との関係や違いについて解説します。
置き去り草とは?オキザリスとの違いについて解説
置き去り草とは何か?
「置き去り草」という名前は、正式な植物分類上の名称ではなく、主に俗称や一部地域での呼び名として伝わっています。
詩的な響きのあるこの言葉は、ある植物が季節の終わりや人の手から「置き去りにされたように」咲いている様子からついたとも言われています。
現在、置き去り草という名前で明確に分類されている植物はなく、詩や文学の表現、または個人的な呼び方である場合がほとんどです。
そのため、具体的な「この植物が置き去り草である」と断定されているケースは少ないのが実情です。
オキザリスとは?
一方、「オキザリス(Oxalis)」は正式な植物名で、カタバミ科に属する多年草の総称です。
世界中に約800種以上が存在し、日本でも「カタバミ」や「ムラサキカタバミ」「オキザリス・バーシカラー」などが親しまれています。
オキザリスは小さな三つ葉状の葉と、ピンク・黄色・白など可愛らしい花が特徴です。花は日中に開き、夜になると閉じる性質があります。
置き去り草とオキザリスの関係性は?
一部の文芸作品や個人の表現の中で、オキザリスの花が「置き去り草」と呼ばれることがあります。
これは、オキザリスの儚く控えめな姿や、踏まれても咲く強さなどに、”忘れられたように咲く草”というイメージが重ねられたことが背景にあると考えられます。
ただし、オキザリス全体が「置き去り草」として正式に認識されているわけではありません。あくまで文学的・象徴的な呼び名と捉えるのが適切でしょう。
まとめ
- 置き去り草は正式な植物名ではなく、詩的・象徴的な俗称。
- オキザリスはカタバミ科の多年草で、小さな三つ葉と可憐な花が特徴。
- 一部では、オキザリスが「置き去り草」と表現されることがあるが、両者は厳密には別物。
植物に名前を与えるのは、人の感性や季節のうつろいと深く結びついています。
「置き去り草」という美しい言葉も、そんな人の想いから生まれたのかもしれません。