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「去るらん」と「去らん」の違いと、文語での「去っただろう」の言い方

日本語の古語表現の中でも、「去るらん」や「去らん」のような助動詞の用法には少し戸惑うことがありますよね。この記事では、これらの意味の違いや文語における表現方法について、丁寧に解説していきます。

目次

■「去るらん」と「去らん」の意味の違い

去るらん(去る+らむ)

「去るらん」は、「去る(動詞)」+「らむ(現在推量の助動詞)」で構成されます。
意味:「(今)去っているのだろう」「もう去ってしまっただろう」
現代語訳では「今ごろはもう去っているだろう」など、現在の推量を表す表現です。

例文:
あの人はすでにこの地を去るらん。(=あの人はもうこの地を去ったであろう)

去らん(去る+ん(=む))

「去らん」は、「去る」の未然形「去ら」+助動詞「ん(=む)」で構成されます。
意味:「去ろう」「去るつもりだ」
これは意志や推量、勧誘などを示す古語の「む(ん)」が使われており、未来の動作を表します。

例文:
我はここを去らん。(=私はここを去ろう)

 現代文「もう去っただろう」は文語でどうなる?

現代語で「あの人はもう去っただろう」を、文語に直す場合は、
「去るらん」が適切です。つまり、

文語表現:
あの人は去るらん

これは「らん(=らむ)」が現在推量の助動詞として使われ、「あの人は今ごろ去ってしまっているだろう」というニュアンスを持ちます。

まとめ

  • 去るらん:「今ごろ去っているだろう」=現在の推量
  • 去らん:「これから去ろう・去るつもりだ」=意志や未来の表現
  • 現代語「もう去っただろう」は、文語で「去るらん」が自然な表現

古典文法の助動詞「らむ(らん)」や「む(ん)」は、形が似ていても意味や時制が異なるため、文脈に応じた使い分けが大切です。
文語に親しみたい方は、こうした細かな違いにも注目していきましょう。

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