英語学習でよく出てくるフレーズ「compare to」と「compared to」。似たような意味に見えますが、実は文法構造やニュアンスに違いがあります。この記事では、それぞれの使い方や使い分けのコツについて詳しく解説します。
目次
「compare to」と「compared to」の違い
「compare to」:他のものと“たとえる”
「compare A to B」は、「AをBにたとえる」「AとBを比較して、類似点を見出す」といった意味で使います。
これは直喩(simile)としての比喩表現に近い使い方です。
例文:
- She compared life to a journey.(彼女は人生を旅にたとえた)
- He compared her voice to music.(彼は彼女の声を音楽になぞらえた)
このように、「比喩」や「象徴的な比較」のときに「compare to」が使われます。
「compared to」:受動態で“比較されると”
一方、「compared to」は受動態(過去分詞)で用いられ、「~と比較して」「~に比べて」という意味になります。
例文:
- Compared to last year, sales have increased.(昨年と比べると、売上は増えた)
- My salary is low compared to others in the same field.(同じ業界の他の人に比べて、私の給料は低い)
この場合は比喩ではなく、事実や数量、状況の違いを比較するときに使います。
使い分けのポイントまとめ
表現 | 使い方 | ニュアンス |
---|---|---|
compare A to B | 「AをBになぞらえる」 (能動態・たとえ) |
比喩・象徴的 |
compared to B | 「Bと比べて」 (受動態・実際の比較) |
数量や状況の比較 |
補足:「compare with」との違いは?
実際には「compare with」も使われますが、こちらは差異を強調して比較する場合が多いです。
一方で「compare to」は類似点にフォーカスします。
例:「Compare A with B」は「AとBの違いや共通点を客観的に比較する」ときに使います。
まとめ
- 「compare to」はたとえる・類似性に注目
- 「compared to」は事実としての比較・違いを述べる
- 受験英語やビジネス英語では、文脈によって正しく使い分けることが重要です
例文を多く読む・書くことで自然と身についていきます。ぜひ今日から意識して使ってみてください。