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「修理」「修繕」「補修」「修復」の違いをわかりやすく解説

「壊れたものを直す」という意味を持つ日本語には、「修理」「修繕」「補修」「修復」といった似た言葉がいくつもあります。
一見どれも同じように使えそうですが、実は使われる場面やニュアンスが異なります。
この記事では、それぞれの意味の違いと使い分けのポイントを、具体例を交えてわかりやすく紹介します。

目次

「修理」とは:壊れた機械や道具を“機能的に直す”

「修理(しゅうり)」とは、壊れたものを元のように動く状態に直すことを意味します。
特に、電化製品・車・時計など、機械的なものに対して使われることが多い言葉です。

つまり、「壊れて使えなくなったものを、再び使えるようにする」ことが修理の目的です。

例文

  • 壊れたスマートフォンを修理に出す。
  • エアコンを修理してもらったら冷えるようになった。
  • パソコンの修理には1週間かかるそうだ。

「修理」は機能を回復させることに重点を置く言葉で、見た目の美しさよりも「動くかどうか」が重要な対象に使われます。

「修繕」とは:壊れた部分を“使えるように整える”

「修繕(しゅうぜん)」は、壊れたり傷んだりした部分を手直しして、再び使えるようにすることを指します。
建物・衣類・家具など、日常生活で使う“モノ”全般に使われます。

「修理」との違いは、完全に動かなくなったものを直すのではなく、使えるように整える・補うというニュアンスが強い点です。

例文

  • 古くなった家を修繕して住み続けている。
  • 破れたカーテンを修繕する。
  • 道路のひび割れを修繕する工事が行われた。

「修繕」は生活の中での実用的な“手直し”に使われ、全体の機能よりも部分的な修復に焦点を当てる表現です。

「補修」とは:損傷部分を“補って整える”

「補修(ほしゅう)」は、壊れたり欠けたりした部分を補って、元の形や状態に近づけることを意味します。
特に建築物・道路・橋梁など、公共インフラや構造物に関して使われることが多い言葉です。

「補う」という言葉が含まれているように、全体を直すというよりも、傷んだ部分を補強・補充するイメージです。

例文

  • アスファルトの割れ目を補修する。
  • 外壁のひび割れを補修して雨漏りを防ぐ。
  • 橋の老朽化部分を補修工事する。

「補修」は構造物や設備に対して使われることが多く、見た目の美しさよりも安全性や機能維持を目的としています。

「修復」とは:壊れたものを“元の姿・価値に戻す”

「修復(しゅうふく)」は、壊れたり傷んだりしたものを、できるだけ元の状態に戻すことを指します。
文化財・絵画・建造物など、価値あるものを対象に使われることが多い言葉です。

「修理」や「修繕」が“使えるようにする”のに対し、「修復」は本来の形・美しさ・価値を再現するという目的があります。

例文

  • 文化財の仏像を専門家が修復する。
  • 歴史的建造物の修復プロジェクトが始まった。
  • 古い絵画を修復して展示に出す。

「修復」は専門的な技術を必要とすることが多く、単なる修理ではなく「価値の再生」に重点を置いた言葉です。

4つの言葉の違いを比較表で整理

言葉 主な対象 目的・特徴 例文
修理 機械・道具・電化製品 壊れた機能を元に戻す 時計を修理する
修繕 建物・衣類・家具など 壊れた部分を整えて使えるようにする 家を修繕する
補修 道路・建築物・構造物 傷んだ箇所を補って補強する 橋を補修する
修復 文化財・絵画・歴史的建造物 元の姿や価値を再現する 仏像を修復する

使い分けのコツ

それぞれの言葉を正しく使い分けるには、「目的」と「対象」に注目するのがポイントです。

  • 修理=動かなくなったものを再び動かす(機能回復)
  • 修繕=壊れた部分を直して再利用する(部分的な整備)
  • 補修=欠けた箇所を補って補強する(安全性の維持)
  • 修復=価値あるものを元の姿に戻す(美的・歴史的再生)

これらの違いを理解しておくと、ビジネス文書や日常会話でも自然で正確な言葉選びができるようになります。

まとめ:「直す」にも目的で言葉の違いがある

「修理」「修繕」「補修」「修復」は、いずれも「壊れたものを直す」という点では共通していますが、何を・どのように直すのかによって使い分けが必要です。
たとえば、壊れたスマホは「修理」、古い家は「修繕」、道路は「補修」、文化財は「修復」が自然です。

言葉の違いを理解することで、文章表現がより的確になり、相手に伝わる印象も格段に良くなります。
日常でもビジネスでも、場面に合った言葉を選んで使いこなしていきましょう。

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