目次
「思慮」「思料」「思量」それぞれの意味と使い分け
思慮(しりょ)
意味:深く物事を考える力、慎重さ、分別。
使用例:「思慮深い判断」「思慮ある対応」など。
使い方:人の性格や行動の「慎重さ」を表す。
文末表現「〜と思慮します」は誤用なので注意。
思料(しりょう)
意味:「〜と考える」の改まった言い方。ビジネスや公的文書で使用される。
使用例:「貴社のご意向に沿うものと思料いたします」
使い方:フォーマルな文書や通知で多用。
「〜と思料いたします」は正しい使い方。
思量(しりょう)
意味:相手の気持ちを推し量る、思いやる意味。
使用例:「ご心情を思量いたします」など。
使い方:儀礼的・丁寧な言い回し。弔意や配慮を示す文脈で使われる。
「〜と思慮します」は正しい?
結論:「思慮」は名詞のため、「〜と思慮します」という言い回しは不自然であり、誤用とされます。
正しい表現は「〜と思料します」です。
公文書やビジネス文でのおすすめ表現
- 「〜と考えます」:一般的で自然
- 「〜と存じます」:丁寧語
- 「〜と思料します」:フォーマルで書面に最適
表記の比較一覧
語句 | 意味 | 使用例 | 公文書での使用 |
---|---|---|---|
思慮 | 分別・慎重さ | 思慮ある行動 | ×(「〜と思慮します」は不可) |
思料 | 改まった「〜と考える」 | 〜と思料します | ◯(ビジネス・公的書面に推奨) |
思量 | 心情への配慮・思いやり | ご心情を思量いたします | ◯(弔意など丁寧な文脈に) |
まとめ
「思慮」「思料」「思量」は意味も使いどころも異なります。
特にビジネスや公的文書では、「〜と思料します」が最も適切であり、「〜と思慮します」は避けるべき表現です。