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「双方」と「両方」の違いとは? ビジネスから日常まで使い分けガイド

「双方(そうほう)」と「両方(りょうほう)」──意味が近いため、多くの場面でどちらを使っても通じます。しかし、それぞれには微妙なニュアンスの差があり、特にビジネス文書やメールでは適切な言葉を選ぶことで印象に違いが出ます。

この記事では、その差を理解して、TPOに合った表現が選べるようになることを目指します。

 

目次

「双方」と「両方」の基本的な意味とニュアンス

双方の意味・特徴

  • 「双方」は「あちらとこちら」「関係する両者」という意味を持ち、人や団体など対等な関係にあるものを指すことが多い。
  • フォーマル・改まった表現として使われる場面が多く、公式な文書・交渉・契約書等での使用が好ましい。
  • 英語では “both parties” や “each side” と訳されることが多く、対等性や相互関係を強調したいときに適しています。

両方の意味・特徴

  • 「両方」は「二つあるもののうち、どちらも」という意味で、人だけでなく物事・要素にも広く使われる。
  • 口語的で日常会話に向いており、フレンドリー・軽い感じの場面で使われることが多い。
  • 英語では “both” と訳されることが一般的。物・選択肢・人を問わず使いやすい。

違いをひと目で比較する表

ポイント 双方 両方
対象 主に人、団体・立場など(当事者双方など) 人・物・事柄すべて(要素・選択肢など)
フォーマル度 高め(ビジネス・書面等で好ましい) カジュアル・日常的
口語 vs 文語 文語・改まった文章に多い 口語・カジュアルな表現でよく使われる
印象・ニュアンス 対等・双方の立場尊重・重厚さ 平易・親しみやすさ・簡潔さ

ビジネスメールでの使い分けポイント

「双方」を使うべきシーン

  • 相手企業・相手部門との協議や交渉の場で、意見や利益を両者に配慮したいとき。例:「双方の合意を得た上で進行したい」
  • 契約・契約書・協定書・正式な報告書等で“対等性”を出したいとき。
  • フォーマルな案内や通知文、敬意を表す必要がある文面。

 

「両方」を使うべきシーン

  • 友人とのやりとりやフレンドリーなメール・チャット、カジュアルな会話。
  • 物・要素・選択肢など形や種類が複数あるものについて、「どちらも」を意味したいとき。例:「資料Aと資料Bの両方をご覧ください」
  • 少し気軽な依頼や確認をするとき。例:「○○と××、両方チェックしておいてください」

 

誤用されやすい例と改善案

  • 誤:「被害者と加害者両方の意見を聞く必要があります。」 → 改善:「被害者と加害者双方の意見を聞く必要があります。」
  • 誤:「この仕様は赤と青両方の色で提供されます。」 → 改善:この場面では「両方」でOK。ただし、フォーマルなパンフレットでは「赤色と青色双方の仕様を…」とすることも可能。
  • 誤:「こちらと先方、両方にご連絡いたします。」 → 改善:「こちらと先方双方にご連絡いたします。」(よりビジネス感が出る)

 

まとめ:どちらを使うかは“相手・場面・印象”で選ぶ

「双方」と「両方」は意味としては非常に近く、誤解されることは少ない言葉です。しかし、言葉の選び方で相手に与える印象は変わります。
相手との関係性や文書のフォーマルさ、伝えたいニュアンス(対等さ・丁寧さなど)を意識して、使い分けるようにしましょう。

ビジネスシーンでは「双方」が安心感や礼儀正しさを演出できます。日常や話し言葉では「両方」の方が自然です。
念のため迷ったら、「双方」を選べば大きな失礼にはなりにくいでしょうが、あまりにカジュアルな状況では「両方」が浮くこともあります。

 

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