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「マンキン」の意味は?使い方をわかりやすく解説

「マンキン」という言葉は、文脈によってまったく異なる意味を持つユニークな日本語です。
代表的な使い方には2つあり、ひとつは漫画『シャーマンキング』の略称として、もうひとつはお笑い業界で使われる「全力で取り組む」という意味です。
ここでは、それぞれの意味や由来、使われ方を整理して解説します。

目次

漫画『シャーマンキング』の略称としての「マンキン」

「マンキン」は、武井宏之氏による人気漫画『シャーマンキング(SHAMAN KING)』を略した呼び方です。
1998年に週刊少年ジャンプで連載が始まり、霊能力者(シャーマン)たちが霊の力を借りて「シャーマンキング」を目指す物語として、アニメ化や完全版の刊行など、長く愛され続けています。
SNS上では『シャーマンキング』の略称としての「マンキン」が特に広く使われており、漫画・アニメファンの間では自然に通じる表現となっています。

略称としての言葉の成り立ち

日本語では長いタイトルを短く略す文化があり、「シャーマンキング」もその例にあたります。
「シャーマン」ではなく「マンキン」と略された理由は、語感の良さや言いやすさが関係しています。
この略し方は日本語特有のリズム感に基づいており、「マンキン」は発音しやすく、覚えやすい言葉として定着しました。

お笑い用語としての「マンキン」

一方で「マンキン」には、お笑い業界で使われる全く異なる意味もあります。
それは「本気で取り組む」「全力でやり抜く」という意味です。
芸人がネタやトークを全力で行う際に、「マンキンでいく」「マンキンでやる」といった使われ方をします。

お笑い業界での発祥

この言葉は、吉本新喜劇の小籔千豊(こやぶ かずとよ)さんが使い始めた造語とされています。
きっかけは、若手時代の芸人・ペナルティのワッキーさんが、どんなにスベっても果敢に挑み続けた姿を見て、小籔さんが「まるで万金丹(まんきんたん)でも飲んでいるかのように元気だ」と話したことからでした。
その比喩が広まり、やがて「全力で取り組む」という意味の「マンキン」として定着したのです。

語源:「万金丹(まんきんたん)」とは?

「万金丹(まんきんたん)」は江戸時代から伝わる漢方薬で、「旅の常備薬」として武士たちが印籠に入れて持ち歩いていたといわれます。
胃腸の不調や疲労に効果があり、「これひとつで万金の価値がある」として重宝されました。
つまり、「万金丹を飲んだように元気一杯でやる」という比喩から「マンキン」が生まれたのです。

マンキンの使い方とニュアンス

お笑いの現場では「マンキンでネタをやる」「マンキンでスベる」といった表現が使われます。
単に「全力でやる」だけでなく、途中で失敗しても最後までやり切る、勢いを止めずにやり抜くという前向きなニュアンスを含みます。
そのため「マンキン」は、根性や情熱を象徴する言葉として、芸人の間で共感を呼びました。

類義語と対義語

「マンキン」と似た意味の言葉には「全身全霊」「死力を尽くす」「力の限り」などがあります。
反対に、「手抜き」や「中途半端」「力を抜く」といった言葉が対義語になります。
英語に置き換えるなら “full power” や “all one’s power” などが近い表現です。

 

文化的な広がりと現代での使われ方

「マンキン」は関西を中心に芸人の間で使われ、やがてテレビ番組やネット配信を通じて全国に知られるようになりました。

ABEMAの『ナスD大冒険TV』では、出演者の井上咲楽さんが「全部マンキンでやってくれますよね」と発言し、バイきんぐの小峠英二さんが「何の略?」と尋ねる場面も放送されました。
番組内でスタッフが「まるで万金丹を飲んだように元気いっぱいでやることに由来する」と説明し、小籔千豊さんが造語したことが再確認されています。

使うときの注意点

お笑い用語やネットスラングの側面

「マンキン」は若者言葉やネットスラングとしても認知されつつありますが、世代や地域によって通じないこともあります。
関西圏やお笑いに詳しい人には理解されやすい一方、ビジネスシーンや年配層には伝わりにくい場合もあります。
そのため、使う相手や場面に応じて注意が必要です。

「万金(まんきん)」との混同に注意

「マンキン」と似た表記で「万金(まんきん)」という言葉も存在します。

こちらは漢字通り「多くの金銭」「大金」という意味であり、「千金に値する」などの慣用句にも使われます。

つまり、「万金」は金額や価値を表す言葉であり、「マンキン(お笑い用語)」とは全く関係がありません。

まとめ:ひとつの言葉に二つの物語

「マンキン」という言葉には、
① 漫画『シャーマンキング』の略称というポップカルチャー的な側面と、
② お笑い業界で生まれた「全力で取り組む」という情熱的な意味の、
二つの異なる由来があります。
どちらの「マンキン」も、それぞれの文化や時代を象徴する言葉として、今も多くの人に親しまれています。

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