自認レゼとは?ネット上での意味を分かりやすく解説
「自認レゼ」とは、単なる立場論にとどまらず、『チェンソーマン』に登場するキャラクターのレゼに強く自己投影し、「なりきり」に近い振る舞いをしている人を揶揄するニュアンスも含まれるようになっています。
自分を「弱い立場」「不利な側」「被害者ポジション」に置いて自己定義(自認)し、その立場を前提に言動を組み立てる人を指す言葉にもなっています。
なぜ「レゼ」なのか|キャラクター由来の意味合い
自認レゼの「レゼ」は、チェンソーマンに登場するレゼの人物像に由来します。
レゼは作中で、か弱く守られる存在のように振る舞いながら、実際には高い戦闘力と合理性を持ち、状況を自分に有利に運ぶ人物として描かれています。
この「弱く見える立場を演じつつ、それを武器にする」「被害者にも加害者にもなれる二面性」が、ネット上で比喩として使われるようになりました。
レゼの人物像が比喩として使われるポイント
レゼは、表面上は親しみやすく、相手の感情に入り込む距離の詰め方をします。
一方で、目的のために状況を冷静に判断し、必要なら非情な選択もできる人物として描かれます。
この「弱く見える立場(守ってあげたい雰囲気)をまといながら、状況を動かす側にも回れる」というイメージが、ネット上の比喩として転用され、「自分を弱者側だと位置づけた立場を軸に言動しているけれども、実は強い攻撃力があるんだと自認している人」を指す呼び名として「自認レゼ」が使われるようになった、という解釈が広がっています。
自認レゼの意味①|弱者ポジションを自分の軸にする人
自認レゼは、次のような状態を指して使われることもあります。
弱者であることを前提に主張する
「自分は弱者だから正しい」「弱者の意見を否定するのは攻撃だ」という形で、立場そのものを主張の根拠にしてしまう状態です。
反論を立場論で封じる
意見の中身ではなく、「それは強者の視点」「弱者を分かっていない」で議論を終わらせてしまうケースも、自認レゼ的とされます。
自認レゼの意味②|レゼになりきっているイタイ人、というニュアンス
近年のネットスラングとしての「自認レゼ」には、もう一段踏み込んだ皮肉が含まれることがあります。
それが、「レゼに自分を投影しすぎて、なりきっている痛々しい人」という意味合いです。
キャラクター自己投影が強すぎる状態
レゼの「悲劇性」「可哀想さ」「選べなかった人生」といった要素だけを都合よく取り込み、
「私はレゼタイプだから理解されない」
「弱くて可哀想な側の人間は何をしても責められるべきじゃない」
といった具合に、キャラクター設定をそのまま自分の免罪符やアイデンティティにしてしまう状態を指して使われます。
フィクションと現実の混同
この用法では、「物語の中だから成立していたレゼの立場」を現実にそのまま当てはめ、
・自分は常に被害者側
・批判されるのは物語的におかしい
・理解しない相手が悪役
といった思考に陥っている様子が、「イタい」「なりきりすぎ」と見なされます。
自認レゼとされやすい具体例
例1:キャラ設定で現実の責任を回避する
「私はレゼ側の人間だから、冷たくされるのは当然。でも責めるのは違う」
現実の行動や発言への指摘を、物語的立場で無効化しようとするケースです。
例2:反論=物語上の加害認定
「それを言うあなたは強者側。私はレゼポジション」
議論が事実や論理ではなく、キャラ配役の話にすり替わってしまいます。
例3:悲劇性への過剰な自己同一化
「私は選ばれなかった存在」「理解されない側で生きる運命」
現実の多様な選択肢や改善可能性を見ず、悲劇ヒロイン(ヒーロー)像に固定されている場合です。
重要な注意点|自認レゼと本当に苦しい人は別
ここで注意すべきなのは、実際に困難な状況にある人や、レゼというキャラクターに共感した経験そのものが問題なのではないという点です。
問題視されるのは、
- キャラクター設定を現実の免罪符にする
- 立場を盾にして対話を拒否する
- フィクション的役割で他者を裁く
といった振る舞いです。
自認レゼという言葉の問題点
ラベル貼りになりやすい
便利な言葉である反面、相手の事情を無視して「はい自認レゼ」と切り捨てる用途にも使われがちです。
正当な弱者の声まで軽視される
実際に不利な立場からの真剣な訴えまで、「なりきり」「イタい」で済まされる危険もあります。
自認レゼと誤解されないために意識したいこと
キャラ共感と自己同一化を分ける
「レゼに共感する」と「自分はレゼそのものだ」は別物です。
立場よりも具体的な話をする
「私は弱者だから」ではなく、「この状況でこう困っている」と具体化することで、対話が成立しやすくなります。
まとめ:自認レゼは“弱さ”ではなく“物語化しすぎた自己認識”を指す言葉
自認レゼとは、チェンソーマンのレゼというキャラクター像を比喩に、
自分を弱者だと強く自認し、その立場やキャラ設定に過剰に投影・なりきって言動する人
を指すネットスラングです。
弱さや共感そのものが問題なのではなく、フィクション的な立場を現実に持ち込み、対話や責任を回避する振る舞いが揶揄の対象になっています。
言葉の背景を理解した上で使わなければ、単なるレッテル貼りになってしまう点には、十分な注意が必要でしょう。
